初島港

富士急行主催のプレスツアーに参加。2025年7月12日(土)に就航した初島リゾートライン「金波銀波」に乗船し、熱海港から初島港に到着しました。

前回は「金波銀波」をご紹介したので、今回は初島観光と宿泊施設「PICA初島」の視察の様子をご紹介していきましょう。

初島には「PICA初島」の他、会員制の「エクシブ初島クラブ」も

初島の地図

初島は静岡県唯一の有人島で、周囲約4㎞(徒歩約1時間半で散策可能)とこじんまりとした島。レンタカーなどはなく、移動は基本的に徒歩で十分楽しめます。

島内にある宿泊施設は「PICA初島」と会員制リゾート「エクシブ初島クラブ」の他、島民が運営している民宿「浜の家」「丸喜」の2軒(2025年7月現在)。

PICA初島

「PICA初島」は日帰りでの利用も可能で、宿泊施設では最近注目を集めているグランピングが楽しめます。

初島とはどんな島?歴史や楽しみ方をご紹介

まず最初に初島の歴史や成り立ち、見どころなどを簡単にご紹介していきましょう。

「初島」は海底が隆起してできた海成段丘の島

初島の成り立ち

初島は海底が隆起して海上に姿を現した海成段丘の島といわれています。波による浸食で平坦な海食台が形成され、隆起や海面低下の度に新しい海食台が形成されることにより階段状の段丘面が残っていきました。

海成段丘の島は、海岸線が直線的になっているのが特徴なのだそうです。

初島灯台
日本で15番目の登れる「初島灯台」

初島灯台が建っている辺りは第1段丘付近(島内最高地点:海抜約50m)で、地質学的な調査によると、2万年ほど前に海上から姿を現したとか。初島灯台の一番上に登ると、海抜50m+地上約16m=66mの高さがあり、晴れた日は伊豆諸島や伊豆半島、房総半島などダイナミックな眺望が楽しめます。

また、初島は砂浜がなく岩場のため、海水浴はできません。その代わり、黒潮に乗ってやってきた色とりどりのお魚たちが泳いでいるので、シュノーケリングやダイビング、釣りなどが存分に楽しめるそうです。

約7,000年前から人々が暮らしてきた初島

約7,000年前から人々が暮らしてきた初島

深海に向かって突き出した初島。黒潮が島の近くを流れ、温暖な気候とプランクトン豊富な豊かな海を作り出してます。
天然の漁礁とも呼ばれる豊かな海は、古代の人々にとっても暮らしやすかったのではないでしょうか。

島内には縄文時代(約7,000年前)からの遺跡が残され、出土品から黒曜石が見つかっているそうです。黒曜石の有名な産地として神津島、長野県の霧ケ峰が有名ですが、太古から果敢に海を渡り、人々が交流してきたことをうかがわせています。

初木神社
初木神社

第5代孝昭天皇の御代(紀元前507~393年)に島に漂着した初木姫の伝説が残る初木神社。その本殿下から古墳時代(3世紀中葉~6世紀末葉)の磐座(いわくら・神が降り立つ場所で古代の祭祀場)の遺構があることが確認されているそうです。

初木神社では毎年7月17日、18日に例大祭で鹿島踊りが奉納され、古墳時代から現代まで脈々と続く島の人々の霊場となっています。

江戸時代は幕府の直轄領となり、江戸城修築のための石切り場も

石切り場の跡

江戸城の石垣に使われた石材は、主に伊豆半島とその周辺地域から安山岩が切り出されて持ち込まれました。伊東・川奈・稲取の他、神奈川県の真鶴辺りも産地となっています。

良質な石材の産地であり、海上輸送で江戸へ運びやすいロケーションだったのです。実は初島からも石が切り出されて持ち込まれていたようで、東海岸に切り残された石を見ることができます。

江戸時代から守られてきた初島での暮らし

平成まで41世帯で暮らしてきた初島

実は初島、平成まで40世帯前後の暮らしが守られてきたといいます。島内の耕作地や水源が限られていることから、次男以下は島を出て、男子がいない場合は女子が婿をとって跡を継ぐという不文律が脈々と守られてきたからです。

初島漁港にある食堂街

耕地や漁は共同作業で行われ、島の実りや漁獲はほぼ等分されて来たとのこと。初島港にある漁師が営む食堂街では、水揚げされた魚を漁協が取りまとめ、そこから仕入れをして提供しています。

レモンの島として注目を集める初島

レモンイエローの郵便ポスト
レモンイエローの郵便ポスト(フォトスポット)

最近の初島はレモンでの町おこしをスタートさせています。2023年から「初島レモン祭り」などが開催され、島内にはレモンをモチーフにしたフォトスポットがたくさんありますよ。

入港したイルドバカンスプレミアと初島駅看板
船を入れて記念撮影ができる「初島駅の看板」

日本のレモン発祥の地という伝承が残る熱海。明治初期に熱海を訪れた外国人が食事に出されたレモンの種を庭にまいたのが始まりといわれています。

樹齢60年以上のレモンの古木
樹齢60年以上のレモンの古木

戦後まもなくアメリカの製薬会社の社長が、熱海の別荘に植えたレモンの古木が2023年11月、「PICA初島」に寄贈。「アジアンガーデン R-asia(アールエイジア)」に移植されています。

樹齢60年を超える木は非常に希少で、今後実がなったら「PICA初島」内のレストランやカフェなどで提供できたらとおっしゃっていました。

日帰りでも楽しめる「PICA初島」、BBQやアクティビティ、温泉も!

「PICA初島」

「PICA初島」に到着しました。船が到着した初島港からは食堂街を抜け、ゆっくり歩いて約15分です。

宿泊する方はテラスレストラン「ENAK(エナ)」でチェックイン手続き。日帰りの方は「アジアンガーデン R-Asia」「アドベンチャーアイランドVOTAN」「初島アドベンチャーSARUTOBI」「宝探しアドベンチャー海賊島の冒険日記」「温浴施設 島の湯」「海のプール(夏季限定)」が楽しめます。

日帰りで利用可能な施設をダイジェストでご紹介していきましょう。

亜熱帯植物に囲まれた癒し空間「アジアンガーデン R-Asia」

アジアンガーデン R-Asia
亜熱帯植物が生い茂る「アジアンガーデン R-Asia」

「アジアンガーデン R-Asia」は何百種類もの亜熱帯植物が生い茂る、緑の芝生に包まれたアジアンリゾート。ハンモックで寝転んだり、併設のテラスレストラン「ENAK」のテイクアウトでアジアングルメやドリンクも楽しめます。

空と海とブランコ

園内には大きなヤシの木に取り付けられた絶景ブランコ「空と海とブランコ」も。思い切りこぎだせば、大海原と広い空へ飛び込んでいくような開放感が味わえます。

この他にもおススメのフォトスポットとして「おっきなレモン隕石」。

「おっきなレモン隕石」
「おっきなレモン隕石」

テラスレストラン「ENAK」内にある「空に続く、檸門」。

「空に続く、檸門」

美術家フランキー・スィーヒさんとゲストが一緒にアートを描いた「Lemon Paradise」などもあり、素敵な“映え”写真が撮影できますよ。

「Lemon Paradise」
「Lemon Paradise」

また、庭園にはレモンの木がたくさん植えられており、実をつけていました。

庭園内にはレモンの木がいっぱい

実がグリーン色なのでちょっとわかりにくいですが収穫が楽しみですね。

Information

アジアンガーデン R-Asia
営業時間:9時~16時(土日、特定日は17時まで営業)
入園料:大人(中学生以上)950円、子ども(3歳~小学生)550円
※アイランドキャンプヴィラ宿泊者は無料、往復乗船券とセットになったお得なチケットもあり

シーフードBBQとアジアンフードが楽しめるテラスレストラン「ENAK(エナ)」

テラスレストラン「ENAK(エナ)」

「アジアンガーデン R-Asia」内にあるテラスレストラン「ENAK」。海を見下ろす開放的なロケーションでBBQや食事が楽しめます。

ENAKの室内

室内はアジアのリゾートを訪れたようなインテリア。開口部が大きく、外からの光が降り注ぎ、開放的な雰囲気です。

テラス席はBBQグリル完備

テラス席はBBQグリルが完備されて、潮風に吹かれながらシーフードBBQが楽しめるようになっていました。

シーフードBBQが楽しめるグリル付き

今回、取材用にご提供いただいたのは「PULAU(プロウ)コース」。以下の食材が付いています。

  • 赤海老
  • ホタテ
  • イカ
  • 骨付きフランク
  • 鶏モモ肉
  • 豚肩ロース肉
  • 焼きおにぎり
  • 焼き野菜2種
プロウコース
焼きおにぎり付き

新鮮な魚介類は離島ならではの特権。小学生までのお子様向けのKidsコースもあり、好みによりシーフードやお肉を追加も可能です。

1卓最大で6名まで利用可能

1卓は最大6名までで、BBQは80分制となっていました。

レモンを使ったメニューがいろいろ

季節限定メニュー登場
写真向かって左「初島檸檬スカッシュ」、右「スフレパンケーキレモン」

「ENAK」ではレモンメニューを多数展開。レモンをたっぷりと乗せた「スパイスレモンカレー」や、静岡県立熱海高校の生徒と共同開発した鯖の唐揚げとレモンをサンドした「初島バーガー」など、酸っぱおいしいメニューがいろいろあります。

手前が初島バーガー、右奥がスパイスレモンカレー

そして「初島檸檬スカッシュ」は、バタフライピーシロップを注ぐと…。青から紫色に変身しました。

バタフライピーシロップで色変

熱い夏、爽やかなドリンクやフードで、楽しいひと時を過ごせそうですね。

Information

テラスレストラン「ENAK(エナク)」
営業時間:BBQ 10時30分~16時(L.O14時30分)/カフェ・レストラン 11時~16時(L.O15時)
※カフェ・レストランメニューはテイクアウトも可能

お子さまでも楽しめる、アドベンチャーアイランド「VOTAN(ボウタン)」

アドベンチャーアイランド「VOTAN(ボウタン)」
(画像提供:PICA初島)

「VOTAN(ボウタン)」は、無人島に漂着した少年が、不思議なものだらけの世界を冒険するというストーリーに沿って、原住民の集落跡地や何かを捕えていた檻、巨大なクモの巣、巨大生物、 難波船などを模した10種類のアクティビティを攻略するアスレチックパークです。

3歳以上のお子さまから楽しく遊べますよ(未就学児は必ず保護者同伴で)。

Information

VOTAN(ボウタン)
利用料:600円(3歳以上)
※受付時間は時期により異なるので公式HPを確認のこと
※子ども用のレンタルシューズ、パンツもあり(有料)

自然体験施設、初島アドベンチャー「SARUTOBI」

初島アドベンチャー「SARUTOBI」

初島アドベンチャー「SARUTOBI」は、専用のハーネスを着用して樹の上を渡っていくヨーロッパで人気の自然体験施設です。約30分~1時間の移動中は生い茂った木々の間を通り抜けたり、海の景色を眺めたりと冒険気分を存分に味わう事ができます。

初級の12コースと中級7コースと最後の約40mのジップスライドと計21個のアクティビティを用意。5歳以上のお子さまからシニアまで気軽に楽しめますよ。

オンラインでの完全予約制で、一度に10名までの予約しかできないため、それ以上の場合は回数を分けて予約してください。

nformation

SARUTOBI
利用料:中学生以上1,900、5歳~小学生1,500円
※PICA初島宿泊の方は割引あり
※レンタルシューズ、パンツあり(有料)

2種類楽しめる「宝探しアドベンチャー」

お子さまと一緒に謎解きに挑戦できる「宝探しアドベンチャー」。1つは「トレジャーアイランドに眠る幻の宝を探せ!」で、宝の地図とスマホ(LINEアプリを使用)を頼りに謎解きをし、宝物を探すというものです。

「トレジャーアイランドに眠る幻の宝を探せ!」

そしてもう1つは「宝探し アドベンチャーin初島 海賊島の冒険日記」です。

「宝探し アドベンチャーin初島 海賊島の冒険日記」

暗号だらけの宝の地図に記された7つの謎を解き、 初島に隠された海賊の宝を探し出す“本格”宝探しゲーム。所要時間は60~90分が目安です。

職場の仲間とグループごとに分かれて挑戦することで、チームビルディングにもなります。未就学児のお子さまは必ず保護者同伴で利用してくださいね。

Information

宝探しアドベンチャー
利用料:600円
※別途「アジアンガーデンR-Asia」入園料が必要で、ご利用は営業時間内まで

海を見ながら入浴できる「海泉浴 島の湯」

「海泉浴 島の湯」
(画像提供:PICA初島)

「海泉浴 島の湯」は、海岸の地下40mから汲み上げた井戸水を沸かしたお風呂。海水がゆっくりと島に浸透する間に海水以上の多量のミネラル分(ナトリウム/マグネシウム/カリウム/カルシウム等)が溶け込んでおり、デトックスや自律神経を整えるなどさまざまな効能が期待できます。

こちらの最大の魅力はなんといっても海岸線ギリギリにつくられている露天風呂。湯船につかりながら空や雲、海の表情の変化を存分に楽しめます。

Information

海泉浴 島の湯
営業時間:内風呂 10時~21時/露天風呂 10時~17時、木曜休み(年末年始・GW・夏休みを除く)
※季節により変動あり
※露天風呂は天候によりクローズする場合あり
利用料:中学生以上900円、3歳~小学生600円
※別途「アジアンガーデンR-Asia」入園料が必要
※フェイスタオル販売、バスタオルレンタルあり

夏季限定「海のプール」

海のプール

夏季限定、海水を利用した海辺のリゾートプールです。初島は砂浜がないため、ここが唯一、海水浴気分を味わえるスポット。

テントサウナも設置されるので、たっぷりと汗をかいた後はプールでクールダウンもOKです。プールサイドカフェもオープンします。

利用料は「アジアンガーデンR-Asia」の入園料を含んでいますので、カフェやレストランで食事や一休みもOK。

Information

海のプール
営業期間:2025年7月19日(土)~8月31日(日)
営業時間:9時~16時(飲食は10時~15時まで)
利用料:中学生以上2,500円、3歳~小学生1,500円

団体・グループで「PICA初島」に宿泊して島旅を思う存分満喫しよう

PICA初島

PICA初島は日帰りでも楽しめるのですが、ぜひ1泊して南国リゾート気分を満喫してみませんか?宿泊施設は定員2~6名まで利用できるヴィラタイプで、アウトドアはちょっと苦手、という方でも親しみやすいグランピング施設となっています。

アイランドヴィラ プレミア(定員6名・2棟)

アイランドヴィラプレミア

海と風をテーマとしたアジアンテイストのリゾートコテージ。テラスではBBQが出来、ハンモックに揺られながら読書なども楽しめます。

テラスでBBQも可能

ご家族連れの職場旅行や複数家族での旅行にもぴったりですね。

アイランドヴィラ グランデ(定員6名・4棟)

アイランドヴィラ グランデ
(画像提供:PICA初島)

「偉大な自然を感じて、ゆっくりと流れる優雅な時間」をコンセプトとしたオリジナルトレーラーの宿泊施設です。バス・トイレ付きで、トレーラーとは思えない快適な空間。

お子様も喜ぶ屋根裏部屋的なスペースもあります。

アイランドヴィラ テラス(定員4名・2棟)

アイランドヴィラ テラス
(画像提供:PICA初島)

「初島の豊かな自然」をコンセプトにしたオリジナルトレーラー。ロフト・バス・トイレ付きで小さなお子様連れでも快適に過ごせます。

アイランドヴィラ オーシャン(定員4名・8棟)

アイランドヴィラ オーシャン
(画像提供:PICA初島)

海が臨める園内の南にある高台に建つ海が見えるエリアに位置し、ヤシの木・ソテツなどの亜熱帯植物に囲まれ、青い空と相模湾を臨める「アイランドヴィラ オーシャン」。1棟、1棟デッキの高さが異なるため、プライベート感のあるつくりになっています。

この他、カップル向けのアイランドヴィラ コテージもあり。メンバーの顔触れに合わせて宿泊施設を選べますよ。

お風呂は「島の湯」を無料で利用できます(10時~21時)。なお、島の生態系保護の観点からペット同伴は禁止です。

Information

PICA初島
※1回(1泊)の利用が6棟(区画)を超えるグループの場合、団体利用としての取扱いとなり、専門スタッフが対応します。「アジアンガーデンR-Asia」を貸切でパーティなどの対応も可能ですので、早めに相談を。

いかがでしたでしょうか。熱海だけではなく、ちょっと足を伸ばして初島まで。

気軽に日帰り&宿泊できるリゾート離島旅。今度の社員旅行やサークル旅行、同窓会旅行などさまざまなグループでぜひお出かけくださいね。

■取材協力

富士急行株式会社株式会社富士急マリンリゾート

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