JR大阪駅
JR大阪駅

「Go Toトラベル」の恩恵にあずかれなかった東京都民・編集部I。せめて「もっとTokyo」ぐらいは使ってみたいと思っていましたが、予約問合せが殺到しているニュースを見てすぐにあきらめました。

しかし、全国旅行支援に東京都もようやく参加。島根県への古代史ヲタク旅が適用されてちょっとうれしい。もしかしたらもう一回ぐらい行けるのでは?

ということで探してみたところ、「大阪いらっしゃいキャンペーン2022」にまだ枠がありました。大阪に何しにいくの?

決まっているじゃないですが、古代史ヲタク旅ですよ。しかし、今回は小娘が同行。

どうやって懐柔するかといえばあの超有名なテーマパーク「ユニバーサルスタジオジャパン」に、1日連れていくということで交渉成立しました。

まずは1日目の波乱万丈な旅をご紹介しましょう。

1日目の旅程

東京駅から新幹線で新大阪へ→JR大阪駅に移動→宿泊先「ハートンホテル西梅田」に荷物を預ける→ランチ→住吉大社参拝ちん電に乗る大阪歴史博物館見学鶴橋で焼肉ディナー→ホテル着終了

2日目の様子はこちらになります≫
3日目の様子はこちらになります≫

大阪まで飛行機か新幹線か?高いけど新幹線の方がやっぱり楽ちんだった

東海道新幹線

東京から大阪まで何でいくのか。飛行機と新幹線の場合で、比較してみると飛行機の方が若干安い。

しかし、ちょうどよい時間帯のフライトをとろうと思うと追加料金が発生します。都内に住んでいるとはいえ、始発より前の電車に乗らないと羽田空港に行けないじゃん。

ということで必然的に新幹線になりました。

羽田空港から離れている場所からなら早朝のリムジンバスがあるのですが、中途半端に空港に近いとリムジンバス便がないということに今回気が付きました。

チェックインや保安所を抜ける時間を考えれば、多少高くても新幹線の方がメリットありです。

大阪に着いたらまずやるべきは「磐船神社に電話する」

磐船神社の拝殿と巨石
磐船神社

今回の大阪旅行で肝となるのはこの「磐船(いわふね)神社」です。磐船神社は大阪・交野市にあり、府民の森・ほしだ園地のすぐそばにあります。

古代ヤマトにいち早く舞い降りた饒速日(ニギハヤヒ、物部氏の祖先)は、「天磐船(あめのいわふね)」に乗ってきたと言われています。その「天磐船(あめのいわふね)」をご神体とする神社が「磐船神社」です。

「磐船神社」には修験道の行場として知られる“岩窟巡り”という拝観方法があります。天野川が流れ込む急流の周りは、たくさんの巨石が形作る神秘的な場所となっており、そこを潜り抜けることで生まれ変わりを経験できるというわけです。

しかし、この岩窟巡り、足場が悪く雨が降ると滑り、大変危険なため雨天中止。生駒駅から路線バスで約30分かけてアクセスするため、訪れる前に電話で「今日、入れますか?」確認必須です。

晴天の大阪駅に到着し、すかさず電話したところ「今日、木曜日なんでお休みですー」といわれてがっかり。どうやらチャンスは3日目、最終日に賭けるしかありません。

気を取り直して「住吉大社」を参拝!「すみよっさん」は初詣参拝客200万人を超える摂津国一の宮

住吉大社
住吉大社

仕事・プライベートで何度も大阪を訪れていますが、住吉大社は初めての参拝です。

創建は1800年以上前、神功皇后摂政11年(西暦211年)と伝わります。主祭神は住吉三神「底筒男命(そこづつのおのみこと)」「中筒男命(なかづつのおのみこと)」「表筒男命(うわづつのおのみこと)」、そして神功皇后です。

黄泉の国からもどった伊邪那岐命(いざなぎのみこと)の「禊」で生まれた三柱の海神 といわれています。

古代史にのめり込むきっかけとなったのが歴史作家・関裕二先生のご本。関先生によると「住吉三神=武内宿禰(蘇我氏の祖先)」で、神功皇后の夫である仲哀天皇が亡くなった夜に、住吉大神と夫婦の秘め事を行ったという伝承(住吉大社神代記より)があるそうです。

応神天皇は神功皇后と仲哀天皇の子どもというのが定説ですが、実は武内宿禰と神功皇后の子どもだったんではないか疑惑。そして応神天皇は神武天皇と同じ人物・・・?

詳しくは関裕二先生の「古代史の正体(新潮新書)」などをお勧めします。

渡るだけでお祓いになる「太鼓橋(住吉反橋)」、淀君が奉納したと伝わります

太鼓橋(住吉反橋)
太鼓橋(住吉反橋)

大阪からはJRで新今宮乗換、南海本線で「住吉大社」まで約30分で到着します。約3万坪もある住吉大社の境内には本殿4棟、摂末社あわせて27社もあるという広さです。

参拝のスタートは「太鼓橋」、正式には「住吉反橋」から。こちらは慶長年間に淀君が奉納したと伝わるもので、急カーブを描く「反り」は地上と天上界をつなぐ架け橋「虹」にたとえたものだそうです。

太鼓橋を横から見たところ
太鼓橋を横から見たところ

ここを渡ることで罪や穢れを払い、清められるという信仰があります。最大傾斜角は48度もあるそうで、足腰弱ったら渡れなさそう・・・。

国宝「住吉造(すみよしづくり)」本殿に圧倒されます

住吉大社・第一本宮(本殿)
住吉大社・第一本宮(本殿)

住吉大社の本殿(国宝)はすべて1810年(文化7年)に建造。建築様式は「住吉造」と呼ばれる古代の祭祀形態を伝える貴重なものです。

第一~第三本宮まで縦直列、第三・第四本宮が横並列という独特の配列。

住吉造
住吉造

そして四本宮すべての本殿が、神社建築史上最古の様式の一つ「住吉造」となっているのが特徴です。

屋根は桧皮葺(ひわだぶき)、妻入式切妻造(つまいりしききりつまづくり)、室内は外陣(げじん)と内陣(ないじん)の二間に分かれ、柱は丹塗(にぬり)、壁は胡粉塗(ごふんぬり、カキなどの貝殻を磨り潰した塗料)になっています。

「住吉造」の平面構造は、天皇陛下の大嘗祭(だいじょうさい)で造営される「大嘗宮」という神殿と類似した構造をしていることも特徴です。

ちなみに各本宮にお祀りされている神様は以下の通りで、参拝する順番は問わないとのこと。

  • 第一本宮:底筒男命(そこづつのおのみこと)
  • 第二本宮:中筒男命(なかづつのおのみこと)
  • 第三本宮:表筒男命(うわづつのおのみこと)
  • 第四本宮:息長足姫命(おきながたらしひめのみこと=神功皇后)

応神天皇・武内宿禰は祀られているのに、夫である仲哀天皇はどこにも祀られていない謎

住吉大社の境内にある摂社「若宮八幡宮」には、誉田別尊(ほんだわけのみこと=応神天皇)と武内宿禰(たけのうちすくね)がお祀りされています。

応神天皇は神功皇后と仲哀天皇の子と通説は伝えていますが、住吉大社のどこにも仲哀天皇が祀られていません。

大分県にある八幡総本宮「宇佐神宮」にも応神天皇・神功皇后は祀られていますが、やはり仲哀天皇は祀られていません。

果たしてその理由は・・・!?

住吉大社の摂社でぜひお参りしたい「大海(だいかい)神社」

大海神社
大海神社

本宮の北側に鎮座する大海神社、別名はおおわたつみ神社ともいうそうです。ちょっとわかりにくくてウロウロしました。

祭神は「海幸山幸神話」に出てくる海宮の竜王とその娘にあたる豊玉彦(とよたまひこ)と豊玉姫(とよたまひめ)の二柱をお祀りしています。どちらの神様も、古代に海を自在に行き来した海人(あま)族・安曇氏の祖神。

神功皇后が三韓征伐の際召喚した安曇磯良(あずみいそら)は、龍宮から潮の干潮を操る潮満玉と潮乾玉を渡したと伝わります。

ちなみに豊玉姫の妹、玉依姫(たまよりひめ)は神功皇后の母親。神功皇后は海人の人々とか関わりが深いということがわかるかと思います。

大海神社の位置関係を考えると、第一本宮の北側にあり、高所に鎮座していることを考えると、社格的にはかなり高く、重要視されてきたといえそうです。

社殿は、本社と同じ「住吉造」の本殿で、四本宮よりも古く1708年(宝永5年)に造営されたもの。幣殿、渡殿、西門と共に重要文化財に指定されています。

社前の井戸は「玉の井」と呼ばれ、山幸彦が海神より授かった潮満玉を沈めたところと伝えられています。

おみくじは「大吉」、でも大歳社(おおとししゃ)のおもかる石のご神託は?

住吉大社のおみくじは「大吉」
住吉大社のおみくじは「大吉」

住吉大社の御朱印をいただき、おみくじを引いてみました。なんと「大吉」!

つい1か月前、成田山新勝寺にある出世稲荷で「凶」を引いたばかりですが、これで帳消しです(多分)。

【全国旅行支援】はとバス日帰りツアー(前編)紅葉の成田山新勝寺を参拝して、将門さまはお怒り!?

引用元:貸切バスの達人「バス観光マガジン」より

その後、住吉大社近くにある大歳社(おおとししゃ)に向かい、願いが叶うかどうかわかる「おもかる石」にチャレンジ。大歳社(おおとししゃ)の主祭神は、素戔嗚尊の御子である大歳神です。

大歳神社
大歳社(おおとししゃ)

まずは1度持ち上げて石の重さを覚えた後、霊石に手を当てて自分の願いを心で念じます。再び石を持ち上げ「軽い」と感じたら叶い、「重い」と感じたら好転への努力が必要とのことでした。

おもかる石に願いを込めて
おもかる石

願いはただ一つ「ダイエットは成功しますかっ?」

「う、うーん。重さはさっきと同じ」。自分でちゃんと努力せぇということですな。

大阪名物「ちん電」で、帰ります!

阪堺電気軌道・ちん電の相性で親しまれている
阪堺電気軌道の路面電車

通称「ちん電」で地元から愛される阪堺(はんかい)電気軌道の路面電車。大阪市内で唯一残された市民の足で、天王寺駅前から住吉までを結ぶ上町線と、恵美須町からの阪堺線の2路線あります。

以前、関西在住のライターKさんが「ちん電」を使ったショートトリップを案内してくれましたっけ。

阪堺電車の乗り方

私たちは住吉鳥居前から乗り、天王寺駅前まで戻ります。ちなみに、大阪まで急いでいる場合は、南海電鉄・南海本線「住吉大社駅」から新今宮経由、JRでが早いです。

締め切り3分前に滑り込み、大阪歴史博物館の「難波宮遺跡探訪」に間に合う

大阪歴史博物館
大阪歴史博物館

続いて訪れたのが「大阪歴史博物館」です。大阪市の「難波宮跡と大阪城公園の連続一体化構想」の一環として、大阪市中央体育館跡地に移転となったNHK大阪放送局の新放送会館との複合施設として建設されたものです。

こちらの博物館、難波長柄豊碕宮(なにわながらとよさきのみや)の上に立っています。ほとんどが埋め戻されていますが、一部は掘り起こしたままの状態で地下に保存されているのがミソ。

常時公開しているわけではなく、1日1回15時から人数限定で「難波宮遺跡探訪」ツアーというのが催行されています。考古学・古代史を担当している学芸員さんの解説付きで回れます。

到着したのが14時57分という際どい時間。果たして回れるのでしょうか・・・?

受付の方に声かけしたところ「大丈夫ですよ!」と力強いお言葉。なんと私たち2名のために、催行していただきました。

「難波宮」は孝徳天皇により、日本で初めての首都とされた場所

難波宮発掘現場の様子
難波宮発掘現場の様子

「大阪歴史博物館」とそのお隣にあるNHKが建っている場所は、古墳時代中期(5世紀)の大型倉庫群(法円坂遺跡)や飛鳥時代(7世紀中頃~後期)の前期難波宮内裏西方官衙(かんが)などの遺跡が発見されています。

飛鳥時代の難波宮は、第36代孝徳天皇(皇極天皇の同母弟、軽皇子)が大和から遷都し作り上げた宮。通説では中大兄皇子や中臣鎌足とともに蘇我氏を滅ぼし、大化の改新を推進したといわれていますが、本当にそうでしょうか。

その後、奈良時代(8世紀前半)に聖武天皇により後期難波宮が作られます。

博物館の地下に眠る遺構の一部
博物館の地下に眠る遺構の一部

発掘調査で見つかったたくさんの倉庫跡やそれらを区画する塀跡、巨石を用いた水利施設などの遺構一部が、地下にそのままの状態で保存。学芸員さんの案内で見学させていただきました。

豊臣秀吉が大阪城築城の際に、手が加わったり、大阪陸軍被服支廠がつくられた際、難波宮跡が一部壊されているところがあるそうです。

埋め戻さずにそのまま見える形で保存
埋め戻さずにそのまま見える形で保存

地下で見学した前期難波宮内裏西方官衙(かんが)などの遺跡は、その地層だけをスライスして保存するという手法がとられており、その上に建物を建てたり、下に駐車場をつくるなどができるようになっているそうです。

こちらの遺跡発掘調査でみつかった土器や木簡、祭祀具の一部は博物館の方で展示されています。大阪歴史博物館の10階から7階まで時代ごとに分かれた常設展が行われ、敷地内には古墳時代の大型倉庫が復元されています(中には入れません)ので、ぜひそちらもご覧になってくださいね。

古代史巡りに引き回したお礼に、小娘を鶴橋で焼肉接待

関西屈指のコリアンタウン「鶴橋」
関西屈指のコリアンタウン「鶴橋」

娘の好物は肉。ということで、ご機嫌を取るなら焼肉でしょう。

ということでやってきました鶴橋。事前にいくつかお店の候補をチェックし、これはと思う場所を目指して歩きます。

以前奈良旅行に行った折、関西在住のライターKさんに連れて行ってもらったお店でもよかったのですが、もはやどこにあったか記憶がない。

駅からは少し離れますが、「一龍」を目指して歩きます。しかしなんと木曜日休み・・・。ホームページには「火曜休み」って書いてあるのに。

仕方なくその並びにあった「海南亭(かいなんてい)」へ。ちょっと高そうな店構えですが意外にリーズナブルでした。

「海南亭」のユッケ
「海南亭」のユッケ

小娘の大好物のユッケ。

牛タンのいろんな部位
牛タンのいろんな部位

そしてさらに好物の牛タンシリーズ。

牛のどこかの部位

どのお肉もとてもおいしく、カロリーオーバー必至です。「おもかる石」が軽く感じられなかったのも無理はありません。

しかし、1日で2万歩を超えていたのでよしとしましょう。

さて、2日目は娘のために「ユニバーサルスタジオジャパン」にお出かけ。初めてのUSJはどんな感じなのでしょうか。

■大阪2泊3日旅行プラン(参考)

<1日目>
東京駅から新幹線で新大阪へ→JR大阪駅に移動→ホテル「ハートンホテル西梅田」に荷物を預ける→ランチ→住吉大社参拝→ちん電に乗る→大阪歴史博物館見学→鶴橋で焼肉ディナー→ホテル宿泊

<2日目>
ホテル出発→ユニバーサルスタジオジャパン→「グランフロント大阪」でお好み焼きのディナー→ホテル宿泊

<3日目>
ホテル出発→磐船神社参拝の予定が惨敗→失意のまま奈良・法隆寺へ→ランチ→元興寺→「中西与三郎」でくず餅を食べる→大阪に戻る→キディランド梅田に行く→新大阪でたこ焼きを買う→新幹線で東京駅着・終了

▼【全国旅行支援】大阪2泊3日旅行シリーズ
住吉大社・大阪府立歴史博物館編
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン編
奈良・梅田編

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